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宮島杓子(みやじましゃくし)

 宮島杓子は、寛政年間(1789〜1801)に僧誓真(せいしん)が弁財天の持つ琵琶の形からヒントを得て、島民に作り方を教えたのが始まりといわれている。宮島杓子は、巧妙な技法と工夫によって、飯粒がつきにくく、木の匂いがご飯に移らず、また熱によっても変形しない優れた杓子として高く評価されている。日清・日露戦争時には、全国から召集された兵士が広島の宇品港から出征する際、厳島神社に無事な帰還を祈願し、「敵をめしとる」という言葉に掛けて杓子を奉納し、故郷への土産物として持ち帰ったことから、全国的に知られるようになった。
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