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比婆荒神神楽
(ひばこうじんかぐら)
比婆郡の東部で行われる、本山三宝荒神(もとやまさんぽうこうじん)をまつる祖霊信仰の神楽である。この地域には中世の名残りとみられる「名(みょう)」のかたちがそのまま残っており、「名」の信仰の中心として本山三宝荒神が存在する。本山三宝荒神は「名」全体の祖霊神であり、守護神・産土神としての性格をもつことから、その信仰はひじょうに厳しく、そのため毎年おこなう小神楽と式年の大神楽は、名内(みょうない)の人びとが最も盛大に厳粛におこなってきた。
7年目・9年目・13年目・17年目・33年目に行われる式年の荒神神楽には4日間にわたる大神楽を、その他の場合は2日間の小神楽を行うのが例である。
荒神神楽は、鎮魂(ちんこん)の要素を残しているのが特色といわれ、とくに託宣(たくせん)(神がかり)の神事を伝えていることは全国的にみても重要である。
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