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広島県立美術館
(ひろしまけんりつびじゅつかん)
平成4(1992)年から4年の歳月をかけて改築が進められ、平成8(1996)年10月6日にリニューアルオープンした。緑が映える1階のフリーゾーンは、自由に出入りができ、情報ギャラリーやハイビジョンブースも利用できる。
広島市の都心部近く、ひろしま美術館や広島城などの施設を結ぶ「文化の道」沿いにあって、回遊式庭園縮景園に隣接し、緑あふれる周辺の景観と調和して、街のランドマークとなっている。連絡通路で縮景園と相互に出入りが可能である。
新しくなった広島県立美術館には、「やすらぎのある空間づくり」「学べる美術館」「マルチメディアへの対応」「県民ギャラリー」の4点の特長がある。
収蔵作品では、1920〜30年代の世界の美術作品が集められており、サルバドール・ダリの代表作「ヴィーナスの夢」、抽象彫刻の先駆とされるハンス・アルプの「目覚め」など、代表的な作品を鑑賞できる。フランス印象派の作品を多く収蔵するひろしま美術館、第二次世界大戦以降の作品を収蔵する広島市現代美術館と併せて、近代美術の流れを大まかに体験することも可能である。
日本とアジアの工芸作品も多数所蔵している。美術館のマスコット的存在の伊万里柿右衛門様式色絵馬、近代漆芸の代表作といわれる松田権六の「鷺蒔絵棚」などのほか、中央アジアの染織や金工品も多数ある。もちろん、広島県ゆかりの作家の作品も充実している。特に日本画壇の重鎮、児玉希望、奥田元宋、平山郁夫の各画伯については主な作品を網羅している。
現代美術や日本画から、彫刻、工芸まで多彩な作品を所蔵しているので、入館者はどこを鑑賞しても、必ず美術の魅力に親しめるようになっている。
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