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弥栄峡と蛇喰磐
(やさかきょうとじゃくいいわ)
山口県との境を流れる木野川中流の渓谷で、延長4キロメートルにわたって美しい渓谷美を満喫できる。
黒雲母花崗岩地帯で、節理 (ひび割れ) や岩質に応じた風化や浸食によって明るい感じの渓谷が続く。奇岩・怪岩が多いが、中でも亀岩、魚限、重ね岩、がんす岩、屏風岩などが有名である。
交通が便利なので、春から秋にかけて行楽客でにぎわうが、とくに新緑の頃と秋の紅葉の頃がすばらしい。
上流の釜ケ渕にはカワシンジュガイが棲息し、日本および世界の棲息南限地となっている。
山口県側の旧美和町(岩国市)には栗が多く、岩根栗(がんねぐり)として知られている。
蛇喰磐は弥栄峡の上流約4キロメートル、玖島川が木野川に合流する附近にある。流水の浸食作用によって、川床の岩盤に直径0.5〜1.5メートルぐらいの丸い穴が多数刻み込まれ、甌穴(おうけつ)(ポットホール)ともいわれている。流水の浸食作用の不思議さを示すもので、地質学、地理学(地形学)上、有名な所である。
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