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音戸の清盛松(おんどのきよもりまつ)

 今から800年余の昔、平清盛が開さくしたといわれる音戸の瀬戸の西側に、清盛伝説を伝える「伝清盛塚」がある。岩礁の上に石垣を築き小島にしたもので、周辺49メートル余のこの塚におおいかぶさるようにして繁茂しているクロマツを「清盛松」と呼び、マツの緑と海の青と朱塗りの欄干とが色を競い合って美しい。
 この清盛松は、享保4年(1719)に枯死して植えかえられたのが現在のマツといわれており、マツの色が悪くなると不吉の前兆であるとして、人々が根元に「たこのゆがき汁」をそそいで、生気をとりもどさせたという逸話も伝えられている。
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