広島県の文化資源画像

塩原の大山供養田植(しおはらのだいせんくようたうえ)

 伯耆大山を中心とした、伯耆・出雲・美作・備中北部・備後北部一帯の地方は、古くから牛馬安全の神・大山智明大権現(だいせんちみょうだいごんげん)(通称・大仙さん)への信仰が盛んであった地方である。東城町内の高い山の上には、たいてい大仙社が勧請(かんじょう)され、毎年春や秋には定期的に大仙祭りが盛大に行われていた。大山供養田植は、春秋の大仙祭りとは別に随時、奇特な施主が主催して、不慮の死にあった牛馬の霊を供養し、現在飼育している牛馬の安全と五穀豊穣・家内安全を祈念する大規模な祭りであり、田植おどり・供養行事・しろかき・太鼓田植・お礼納めの5行事からなる。発祥年月は不明であるが、中世に書かれた「大山寺縁起絵巻(だいせんじえんぎえまき)」に供養田植の絵図が紹介されているので、すでに中世には行われていたものと思える。
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撮影者:足羽秀幸

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