朝鮮通信使は朝鮮王朝が室町時代から江戸時代にかけて日本に派遣した外交使節団です。下蒲刈町（呉市）は、古くから瀬戸内海航路の要衝として栄え、江戸時代には朝鮮通信使を迎える地として定められました。
朝鮮通信使ゆかりの地　下蒲刈町を舞台に、約250人が当時の通信使行列の様子を再現するイベントが10月21日（日）に行われます。

　今年で10回目を迎える朝鮮通信使再現行列は、江戸時代に下蒲刈に立ち寄った通信使行列の様子を再現し現代によみがえらせるもので、毎年多くの人で賑わいます。
今年は10月21日（日）に、色とりどりの再現衣装を身にまとった約250人が海沿いの約1.1kmを練り歩きます。途中、櫂伝馬で広島藩主が到着し、行列の到着地では国書交換式が執り行われます。この他に、ステージでは舞踊などが披露され、特産品の販売やバザー、抽選会が行われるなどお楽しみも満載です。

　慶長12年（1607）から12回ほど朝鮮通信使は来日し、そのうち下蒲刈に立ち寄ったのは11回とされています。
各地で朝鮮通信使の一行は大歓迎を受けていますが、下蒲刈での接待の様子は“安芸蒲刈御馳走一番”と称されるほど、豪華な料理でもてなしたそうです。この料理の復元模型や当時の様子が描かれた絵などの資料は、再現行列が通る道沿いの松濤園「朝鮮通信使資料館」で展示されています。

　『鎖国』の時代、大陸文化を自分の目で確認したり、国をあげての熱狂的な歓迎ぶりを見物したりと、多くの民衆が集まり賑わったといわれています。当時に思いを馳せ、その賑わいの一員になってみてはいかがですか。

【文化と歴史の祭典　第10回朝鮮通信使再現行列】
■日時：10月21日（日）　小雨実施
　10：45　出発式
　11：00　パレード　下蒲刈市民センター前出発
　12：30　パレード　下蒲刈中学校到着
　13：00　国書交換式
　13：35　ステージイベント（舞踊等）
　15：00　終了予定
■問合せ先
　公益財団法人蘭島閣文化振興財団事務局　0823-65-2029

【松濤園（朝鮮通信使資料館を含む）】
■場所：呉市下蒲刈町下島2277-3
■入館時間：9:00〜17:00 (入館は16:30まで)
■入館料：大人800円（640円）・高校生480円（380円）・小・中学生320円（250円）
※（　）内は20人以上の団体料金
※呉市内の小中高校生は無料
■問合せ先
松濤園　0823-65-2900