お知らせ : 「広島県深安郡山野村役場文書」が広島県重要文化財に指定されました。
県内には重要文化財のうち歴史資料として、これまでに国指定が2件、県指定が4件の計6件がありましたが、平成25年1月24日(木)に「広島県深安郡山野村役場文書」が新たに県指定重要文化財(歴史資料)に加わりました。
「広島県深安郡山野村役場文書」は元禄13(1700)年〜昭和50(1975)年ごろの8,071点にもおよぶ歴史資料です。
山野村は、現在の福山市山野町にあたり、「広島県深安郡山野村役場文書」は山野村が近代の自治体として存続した期間に、村役場で作成したり、受け取ったりした行政文書を中心とする文書群です。
役場の各担当者が作成した簿冊、国の法令、県・郡の布達類から成り、その前後に当たる近世の庄屋文書や加茂町山野支所の行政文書なども含みます。明治維新及び第二次世界大戦という二つの大きな社会変革期を含む自治体文書がまとまって伝来している例は全国的に見てもあまりありません。
また、役場の全ての職務で作成された行政文書が連続して伝来しているため、役場の行政事務の変遷、村の現状と課題、国や県とのやり取り、村民の生活など、村と村民の具体像についてどの時期をとっても多面的に明らかにできるとともに、一つの村を対象にそれらの変遷を解明できるという、学術資料として高い価値を持っています。さらに、大正期という早い時期から行われた地元の方々による文書保存活動は、地域住民による資料保存活動の先駆けであり、貴重な例として顕彰することができます。
これらの資料は、山野郷土資料保存会(福山市山野町 福山市山野公民館内)の所有ですが、現在は広島県立文書館(広島市中区)に寄託されていて、広島県立文書館で、いつでもどなたでもご覧いただけます。この機会に貴重な資料を紐解いてはいかがでしょう。
■広島県立文書館
場所:広島市中区千田町三丁目7番47号 広島県情報プラザ内
時間:月〜金 9時〜17時/土 9時〜12時
休館日:日曜日、祝日、休日
電話:082-245-8444