小野鐵之助（おのてつのすけ）は、絵画、歴史、音楽、文学などさまざまな分野で活躍した文化人でした。昭和期の尾道文化の礎を築き育んだ功績を振り返る「尾道人物伝−小野鐵之助展」を、2016年1月11日（月・祝）まで、おのみち歴史博物館（尾道市久保）で開催します。

　小野鐵之助は、明治36年（1903）に岡山県浅口郡金光町（現浅口市）に生まれました。先祖には、江戸時代に岡山で活躍した和算家、小野光右衛門がいるなど学究肌の人物を輩出した家系で、小野鐵之助自身も北海道帝国大学医学部（現北海道大学）で学び医師の道を歩みました。また音楽部に在籍しスキー部の部歌を作曲するなど、このころから様々な趣味を持ち始めます。やがて大学卒業後、同大学の助手、講師を務め、昭和33年（1933）に尾道市十四日元町に産婦人科医を開業します。

　小野鐵之助は開業後も音楽、将棋、絵画、スキー、テニスなど、実に様々な趣味にその才能を発揮しました。そして尾道で暮らすうちに歴史関係に関わるようになります。洋画家の小林和作と共に、文化協会や文化財保護委員会などの各種団体の創設に関わり、尾道の文化芸術の振興に尽力し、今日に至る尾道の文化振興の礎を築きました。

　本展は、小野鐵之助が残した絵画など様々な資料によって、人物像に迫るものであり、昭和期の尾道の文化をあらためて知る機会を提供します。

◆「尾道人物伝−小野鐵之助展」
会期：平成27年11月14日(土)〜平成28年1月11日(月・祝)
開館時間：10:00〜18:00
休館日：火曜日、年末年始【12月28日（火）〜1月3（日）】
会場：おのみち歴史博物館　展示室
〒722-0045尾道市久保一丁目14−1
電話・ファックス（0848）37-6555
入館料：一般200円（20名以上の団体160円）、共通500円（おのみち映画資料館も観覧できます）
※障がい者とその介護者各1名は無料です。入館の際に障がい者手帳等をご提示ください。
※中学生以下無料