イベント : 頼山陽史跡資料館 平成29年度秋の企画展「頼山陽と酒〜一杯一杯復一杯〜」
頼山陽史跡資料館(広島市中区)では、10月13日(金)から11月26日(日)まで、 秋の企画展「頼山陽と酒〜一杯一杯復一杯〜」を開催します。同展示について、担当学芸員が見どころをご紹介します。
幕末の志士たちに少なからぬ影響を与えた歴史書『日本外史』を著した頼山陽は、酒をこよなく愛したことでも有名です。そんな頼山陽も若いころは下戸だったといいます。その彼が酒にはまったのは、三十九歳の時、九州旅行で辛口の酒に出会ってから。以来、甘い酒が苦手だった頼山陽は辛口の伊丹の酒を取り寄せ愛飲したそうです。
頼山陽に限らず、江戸時代の文人たちに酒は欠かせないものでした。友と酒を酌み交わし、一期一会ともいうべき時間を楽しみました。
この展覧会では、儒教の儀礼のため酒が不可欠であった頼家の暮らしや、酒をこよなく愛した頼山陽と文人との酒のつながりを紹介し、江戸時代の酒文化について考えます。
◎1枚目の写真:企画展チラシ
◎2枚目の写真:原老柳に宛てた頼山陽の手紙(一部)「酒ハ泉川最上ニ候(酒は伊丹の泉川という酒が最も良い)」と書かれているが、続けて「もっとも泉川は、先年から歯痛に応える」とある。
※原老柳(はら‐ろうりゅう)・・・ 江戸時代後期の医師。伊丹で開業後、大坂に移り、緒方洪庵と並び名声を博した。
※泉川・・・摂津伊丹の酒の銘柄。現在は醸造されていない。
■秋の企画展「頼山陽と酒〜一杯一杯復一杯〜」
【会期】10 月 13 日(金)〜11 月 26 日(日)
【会場】頼山陽史跡資料館展示室
【時間】9:30〜17:00(入館 16:30 まで)
【休館日】月曜日(祝休日は開館)
【入館料】一般 300 円(240 円)ほか
※( )内は 20 人以上の団体料金
※文化の日は入館料無料
※ひろしま教育ウィーク(11月1日〜7日)は小中高生無料
■解説会+試飲会「明魂(めいこん)」を猪口っと味わう会
※「明魂」は広島県立総合技術研究所食品工業センターが醸造した酒です。
【日時】(1)10月14日(土) 13:30〜15:30、(2)10月21日(土) 10:00〜12:00(3)10月28日(土)10:00〜12:00
【会場】頼山陽史跡資料館展示室・ロビー
【参加費】740 円(入館団体料金+カープ利き猪口)
【その他】定員は各回 50人、当日会場で受付(先着順、定員になり次第受付終了)
■文化講演会「日本の酒造りは江戸時代に完成した!」
【日時】11月3日(金・祝)14:00〜15:30
【会場】合人社ウェンディひと・まちプラザ6階マルチメヂィアスタジオ
【講師】石川達也氏(広島杜氏組合長・竹鶴酒造株式会社杜氏)
【その他】定員100人(定員になり次第締め切り)
【申込先】公益財団法人頼山陽記念文化財団082-542-7022