イベント : 今、記録しなければならない広島の文化がある〜ドキュメンタリー映画 藝州かやぶき紀行の世界展〜
日本人が長い間生活の場としてきた茅葺き民家。
自然の草木だけを使った佇まいは、人の心を和ませ、ホッとさせてくれます。しかし、近年、その数が急激に減少し、現在、広島県内では、人が実際に暮らす茅葺き民家はわずか二百棟という状況です。農山漁村の人口激減と高齢化、宅地造成、ダム開発による集団離村など、時代の流れの中でいまや消滅の危機にあると言えます。
かつて広島の茅葺き職人は、「芸州屋根屋」と呼ばれ、中国地方だけではなく、関西、北九州、北海道にまで出稼ぎに行き、全国でも屈指の茅葺き職人として賞賛されていました。
その芸州流を伝える茅葺き職人も、いまや数名です。このような状況に、一刻の猶予もならないと、保存・継承のための活動を始めたのが西中国茅葺き民家保存研究会の皆さんです。
このたび、映画作家の青原さとし氏の協力を得て、記録映画『藝州かやぶき紀行』を制作しました。映画では、東広島市志和堀唯一の茅葺き職人・石井元春さんが行う屋根葺き替え作業の全工程を主軸に、県内各地の職人や生活者の証言を綴り「芸州屋根葺き技術」の全体像を探ります。また、京都や北九州など芸州屋根屋の出稼ぎの痕跡も広範囲に訪ね、その実像にも迫っていきます。
映画は、シネツイン1で、9月22日(土)〜28日(金)まで公開されます。その公開に先がけ、藝州かやぶき紀行の世界展(スチール写真や茅葺き民家の模型の展示)が、広島県民文化センター2階の文化情報コーナーで開催されることになりました。是非足を運んでみてください。
なお、保存会では、広島県内各地での『藝州かやぶき紀行』の自主上映会の申し込みを受け付けているそうです。お申し込み・お問い合わせは下記までお願いします。
◆お問い合わせ先:TEL:(082)871−3085【青原】
E-mail:ao.esui@dream.com
【ドキュメンタリー映画 藝州かやぶき紀行の世界展】
■日時:平成19年9月8日(土)〜9月21日(金) 10:00〜18:00
※9月12日を除く。
■場所:広島県民文化センター 2階 文化情報コーナー
(広島市中区大手町1−5−3 TEL:082-249-8385 )
【ドキュメンタリー映画『藝州かやぶき紀行』上映会】
■ 日時:9月22日(土)〜9月28日(金)
上映時間:(1)15:00〜16:30(90分)
(2)レイトショー20:40〜22:10(90分)
■ 料金:当日料金:一般1,500円、大学1,200円、高校以下・シニア1,000円
レイト割引1,000円
前売り券:一般1,000円 (9月9日頃・シネツイン、デオデオ本店にて販売開始)
■ 場所:シネツイン1(本通り)
(広島市中区本通2-22 アペックス2 BF TEL:082-241-7711 )
http://www.saloncinema-cinetwin.jp/sc.html