イベント : 多くの人に感動を届けたい!〜第7回アートサポートクラブ企画公演「ハープ 魅惑の夕べ」〜
河合隼雄・前文化庁長官は、文化ボランティアの定義について「文化芸術に自ら親しむとともに、他の人が親しむのに役立ったり、お手伝いするようなボランティア活動」くらいの広い捉え方でいいのではないかと述べています(『文化ボランティア通信第2号』平成14年3月より)。
これまで文化ボランティアの活動というと、美術館、博物館、図書館などで行われている活動が主でした。しかし、広島県内でも公共ホールで活動を展開するグループが現れてきています。
アートサポートクラブは、広島市東区民文化センター主催の「アートサポートセミナー」を受講したメンバーにより、平成19年3月に結成されました。「クラシックって難しそう…」「ホールになんて行ったことがないから…」などと思っている人たちに舞台芸術を楽しむきっかけを提供できればと、誰でも気軽に楽しめるコンサート等を年に数回企画・制作しています。
アートサポートクラブの大坪さんと藤井さんにお話を伺いました。
●活動の楽しさは?
大坪(敬称略):
私は、コーラスをやっており、時々舞台に立ったりもしていますが、裏方の仕事についても知りたくて東区民文化センターの講座を受講しました。講座修了後もアートサポートクラブとして活動する中で、舞台づくりにかかわる様々な仕事(音響、照明、舞台監督、広報宣伝、受付…等)について、実体験を通して学んでいます。最近では、舞台を観ても裏方のことが気になりますし、自分が発表する時でも、“裏方あってこそ”と感じるようになりました。子育てなども終わり、これからの人生を世の中のためになることをして過ごしたいと考えていたので、舞台芸術を裏で支えるこの活動は、自分の生き方の方針とも合い、深い喜びを感じています。
もちろん、出演者の方々とも触れ合うことができるので、それも大きな楽しみです。
藤井:
私も、今まで好きで観てきた舞台や展覧会等の芸術を、これまでとは違った視点でみることができるようになりました。芸術を鑑賞する楽しみが、より深く、そして広がってきているように思います。
●アートサポートクラブが企画する公演の売りは?
大坪:
今まで舞台芸術に関心のなかった人たちにも気軽に足を運んでもらえるように、料金を低価格に設定し、内容も入門的なものとして楽器や曲の説明などを入れたりしています。また、プロではない私たちが企画・制作にかかわることで、舞台芸術にあまり馴染みのない観客が何を知りたいか等について出演者も把握することができ、お客さんと舞台との距離感がより近いものになっているように思います。
次回はハープのコンサートですが、「ハープのやさしい音色を聴きたい」というアンケートでのお客様の声を受け、開催することになりました。来ていただいた方に「リラックスしていただきたい」という想いで企画しています。ぜひ、お越しください。
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河合・前文化庁長官はまた、「文化ボランティアは、日本の文化の『ハコものに血をかよわせる』存在」であろうと語っています(「全国文化ボランティアフォーラム2006」において)。
観客と同じ目線でホスピタリティを発揮するアートサポートクラブの皆さんの存在は、ホールに温かさをもたらしているようでした。
新しいメンバーを募集しています。ご興味のある方は、東区民文化センターまでお問い合わせください。
第7回アートサポートクラブ企画「ハープ 魅惑の夕べ」
【日時】2009年10月23日(金) 19:00開演(18:30開場)
【会場】東区民文化センター スタジオ1(小ホール)
【プログラム】ハッセルマン:泉
ドビュッシー:月の光
成田為三:浜辺の歌
ドヴォルザーク:歌劇「ルサルカ」より 月に寄せる歌 他
【出演】ハープ:松浦洋子 ソプラノ:塩井京子
【料金】500円(当日800円) ※消費税込・全席自由(139席)
【お問い合わせ先】(財)広島市文化材団 東区民文化センター
TEL(082)264―5551 FAX(082)264―5774
http://www.cf.city.hiroshima.jp/higashi-cs/
■本サイトにおける文化ボランティア関連のリンクページ↓
http://www.hiroshima-bunka.jp/modules/meister38/