お知らせ : 身近な文化財を探してみてはいかがでしょう!
桜の季節はもうすぐそこ!!
寒さも和らぎ、そろそろ重いコートを仕舞っても大丈夫。身軽になって、さあお出かけ!!
ついでに、身近な文化財を探してみてはいかがでしょう。
県内には、2つの世界遺産をはじめ、多くの文化財があります。その中でも、現在(平成23年3月末)までに国指定の文化財が271件、登録文化財が105件あります。
文化財の指定・登録とは、文化財保護法または条例によって、文化財として定義されるもののうちから、重要なものを選び保護すべきとされたものです。指定・登録・解除は国・県ともあらかじめそれぞれの文化財保護審議会に諮問し、その答申を受けて行います。
平成22年度には、県内の文化財のうち、1件が国登録記念物、20件が国登録有形文化財となりました。今回、これらについて紹介します。
■国登録記念物
政治、経済、文化、社会に関する遺跡などのうち、おおむね近代までのもので、歴史を理解する上で重要なもの、地域の歴史の特徴を表しているもの、歴史上の人物等に関するものなどが選考基準です。広島県では、三原市にある船木氏庭園が登録記念物第1号です。
舩木氏庭園 (三原市 平成23年2月7日登録)
江戸末から近代における三原地方の商家の別邸庭園。平場、築山など景観は変化に富む。
■国登録有形文化財
登録有形文化財とは、建築物や土木構造物などの工作物で、おおむね建設後50年を経過し、国の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものなどが選考基準です。広島県では、現在(平成23年3月25日)までに104件が登録されています。
旧筒賀村役場庁舎 (安芸太田町 平成22年4月28日登録)
昭和11年に建てられた正面16m奥行15m、宝形造の木造2階建での建物。
目鏡橋 (世羅町 平成22年4月28日登録)
明治41年に築かれた橋長6.6m、幅12mの花崗岩を用いた半円の石造単アーチ橋。
村上家住宅主屋/衣装蔵/米蔵/納屋/井戸屋形/長屋門/腕木門/石垣 (福山市 平成22年9月10日登録)
江戸時代末期から明治後期に建築され、もと接客用の建物としてたてられた主屋、土蔵造の衣装蔵と米蔵、いずれも本瓦葺で外壁は漆喰で、整った外観が特徴。
旧大草尋常高等小学校奉安殿 (三原市 平成23年1月26日登録)
昭和11年に建てられた洋風の円柱と寺社建築の屋根技法を複合させて、独特な形式の石造奉安
殿。
佛通寺多宝塔 (三原市 平成23年1月26日登録)
昭和2年建築。伝統的な軸部構成と整った姿をもつ近代の多宝塔で、細部に流麗な彫刻を施す。
長江浄水場ベンチュリー上屋 (尾道市 平成23年1月26日登録)
大正14年に建てられた木造洋風建築。外観構成を鉄筋コンクリート造で表現した浄水場施設。
三楽荘本館/三楽荘離れ/三楽荘茶室/三楽荘土蔵/三楽荘門及び塀 (庄原市 平成23年1月26日登録)
明治から昭和前期にかけ建てられた桁行18m、梁間17mの木造二階建て、重厚で、風格ある大型町家。
普光寺観音堂(旧大田尋常高等小学校奉安殿) (世羅町 平成23年1月26日登録)
昭和10に建てられ、昭和21年に移築。もと奉安殿で、切妻形屋根の妻面に掘られた蔓状の模様が特徴的。
桜橋 (神石高原町 平成23年1月26日登録)
昭和12年に帝釈峡遊覧のため神龍湖に架けられた、軽快な意匠の近代橋梁。
船木氏庭園や村上家住宅などは個人が今も住み、大切に受け継いでいらっしゃる文化財ですので、公開は不定期ですが、目鏡橋や桜橋などは、行楽の際にちょっと足を運んでも大丈夫。お花見のついでに見過ごしやすい身近な文化財を探してみてはどうでしょう
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