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イベント : 三次の妖怪ものがたり『稲生物怪録』

掲載日時: 2011年06月26日

 人々の生活の中から生まれ、口から口へと伝えられてきた民話や伝説。広島にも、地域色豊かなさまざまな民話・伝説が残っています。
 今回、これからの季節にぴったりな三次市が舞台となった妖怪ものがたりについてご紹介します。

 稲生物怪録(いのうもののけろく)は、江戸時代の三次を舞台とした妖怪にまつわる物語をまとめたものです。備後三次藩の藩士の稲生武太夫(幼名・平太郎)が7月の1ヶ月間毎夜妖怪と対決し、その一部始終を書き残したものと伝えられています。原本である「三次実録物語」は、当家により大切に守られ密かに伝えられてきました。一方で広く知られるようになったのは、平太郎の同僚で柏正甫という人が平太郎から妖怪との出会いの真実を聞いて、とても珍しい出来事なので「稲生物怪録」として書物に残したからです。この「稲生物怪録」をもとに絵図をほどこした書物が出版され、さらに絵巻物も作られるようになりました。あらすじは、肝試しにより妖怪の怒りをかった平太郎が、30日間さまざまな化け物と対峙し、最後の魔王 山本五郎左衛門から勇気を称えられ木槌を与えられるというものですが、書き手によって多くの種類があり、バリエーション豊かです。
 昔も今も、多く人を惹きつけている三次の妖怪ものがたり。
 現在、広島県立歴史民俗資料館では「三次の妖怪ものがたり」と題し、所蔵する絵巻「稲亭物怪録」と三次市内に残る絵巻物等を比較し、それぞれの特徴を紹介する展示を行っています。
 広島にどんな妖怪たちが現れたのか!!この機会にぜひご覧ください。

「三次の妖怪ものがたり」
■場所:広島県立歴史民俗資料館(三次市小田幸町122)
■展示期間:平成23年6月24日(金)〜9月4日(日)
■開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
■休館日: 月曜日(ただし7月18日は開館)
■入館料: 一般200円(160円)、大学生150円(120円)、小・中・高校生 無料 ※( )は20人以上の団体
■問合せ先:0824-66-2881